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 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 まずは、ここに無事、本園が新春を迎えられましたことに感謝を申し上げます。 
 旧年中は、元旦早々から石川県での地震災害、台風による大雨の被害、物価高騰、年末には海外での旅客機事故など、悲しいことや辛いことがたくさんありました。皆様にとって2024年はどのような1年だったでしょうか。
 私は、本園の会長でもありました父とお別れをした年でした。  父は、長生園の理事長を44年間、園部町長を27年間させていただいた人です。私はそんな町のリーダーとして働いている有名人の父をあまりよく思っていませんでした。”普通のお父さんが良かった”と実は思っていました。しかし、両親の介護をするようになり、また、ここで働かせていただく中で全てが感謝に変わっていきました。今では、その父の意志を引き継ぐものとしてさらに成長し、チャレンジしていきたいと考えています。思い返せば父は、いつも園部町のこと、長生園のことを家でも話をしていました。『人の役に立つ』を、身をもって示していた志の高いリーダーだったように思います。例えば、自身が健康でいられるように、タバコもやめ、食に気を配り、朝から運動や乾布摩擦をするなど、健康な体を維持することを常に心がけ、「健康でないと精一杯働くことができない。」と言っていました。町の政治に関することもよく話していました。「今これをしておいたら10年後はこんな風になる。」とか、「遠くへ行かなくてもこの町で働いてくれる人や若者を作る。」とか、「子どもが育てやすい町にするには今これをしておかなあかん。」とか。そして、「長生園で働いている職員さんは宝や」とも言っていました。それは、私が子どもの頃は、育児も家事も介護も母がすることで、女性がするということが当たり前の時代だったからです。それを家族に代わって長生園の職員さんがしてくれている、社会を支えていると思っていたからです。私の父も長生園の職員の皆様にお世話になりました。本当に感謝しかありません。私自身、両親二人を一人では介護できない状況でしたので本当にたくさんの方々に助けていただきました。今こうやって働き、家族を支えていけるのもここにおられる皆様のおかげだと感謝しています。
 縁あって、本園でお過ごしになられている高齢者の皆様。寂しい時や、不自由さを感じられることもあるかと思いますが、皆様の家族に代わって一緒に過ごす職員をどうぞねぎらってやってください。ご利用者様の中には、戦争での辛い経験や、高度成長という激動の時代を支えてこられた方々が多くいらっしゃいます。その経験豊富な方々と一緒に過ごし、時にはお世話をさせていただくことが、ここでの仕事のやりがいであり貢献であると思います。そして、職員の皆さんはここで働いていること、ここでの仕事に誇りを持ってください。日々同じことの繰り返しもありますが、それぞれの仕事に意味づけ意義付けをし、志をもって働いていただきたいと思っています。私達こそが社会を支えている素晴らしい一人一人だということを忘れないでください。
 今年は、十二支でいうと巳年(みどし)です。へびは『みを立てる』として立身出世や商売繁盛に繋がり、金運をもたらす存在とされてきました。2025年は、古代中国の陰陽五行説に基づく、60年に1度の『乙巳』(きのとみ)に当たるそうです。木の陰のエネルギーを表す『乙』が再生や変化のシンボルである『巳』と結びつくことで、困難を乗り越え『成長と結実』の年になる可能性が大きいといわれています。そんな強い運も取り入れ、ご利用者様と私たちで実り多き1年にしていきましょう。
 2025年、長生園は設立69年目を迎えます。これから進化を遂げていく長生園の未来を考えるとワクワクします。ここからが『真価本領』一人一人の良いところを、一人一人の価値を発揮し、笑顔溢れる協力し合える長生園にしていきましょう。
 2025年が、ご利用者様、ご家族様にとって、また、私達職員にとっても、幸多い1年でありますことを心よりご祈念申し上げ、簡単ですが新年のご挨拶とさせていただきます。
 本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。

                               2025年 元旦 理事長 中村 裕予

    中村理事長よりご利用者様と職員に新年のごあいさつがありました。
                         おせち料理で新春のお慶び
      食堂のテーブルには手作りのお正月飾りも飾られました。